いちからわかる 量子コンピューター、何ができる?
Q スーパーコンピューターの性能を超える「量子コンピューター」が開発されたようだね。
A 米グーグル社が10月に発表した。スパコンが1万年かかるとされる計算を、約200秒で終えることができたという。
Q どんな仕組みなの?
A 現在のコンピューターは情報を「0」か「1」の数字の組み合わせで表現して計算している。一方、量子コンピューターは、0でも1でもある「重ね合わせ」という量子力学の不思議な状態を利用している。
Q どういうこと?
A 回転しているコインに例えるとわかりやすい。回転が止まるとコインは倒れ、「表」か「裏」か決まるが、回転中は「表でも裏でもある」状態だ。重ね合わせを使うと、膨大なデータをひとまとめにできて計算の回数が大幅に減るんだ。
Q 研究開発の現状は?
A 欧米のほか、暗号解読に応用できるなど安全保障上重要だと考える中国も力を入れ始めた。日本も技術の蓄積はあり、グーグルの成果の土台となった原理を世界で初めて作ったのは日本人だ。政府は来年度、約300億円の予算で研究環境を充実させる計画だ。
Q 実用化されると何ができる…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル